ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち

日常の謎系のミステリー小説。前半の人情ものの短篇が後半のストーリーの伏線になっている。こぢんまりと纏まっており物足りない。女受けしそうな感じ。苦痛を伴わない読みやすいあっさりした文章なのだが、アニメ化されて映像で見た方が楽に思えてしまう気持ちが勝った。様々な物語の舞台にされる湘南・鎌倉のレトロな雰囲気を活かすとヒットする確率が高くなるような気がする。青い花×江ノ電フェアの機会に聖地巡礼したときの光景が目に浮かんで、舞台がありありと再現できた。人口減少と共に日本からああいう場所が今後徐々に消えていき、いずれ物語の中でしかお目にかかれなくなるのだろう。