2012-01-01から1年間の記事一覧

さよなら妖精

アニメ『氷菓』を見てはじめて日常の謎系ミステリーの存在を知った。本書もその系譜に連なるミステリーだ。といっても私はミステリーや推理にはさして興味がない。米澤穂信作品は高校生らしからぬ屈託・鬱屈・諦念・無力感を抱えた心理描写に特徴がある。あ…

のうりん

農業高校を舞台にしたラブコメディー。ネットでの評判はいいようなのだが、典型的なキャラクターとテンプレートに準じたストーリーなのでその方面への期待はできそうにない。見所は作者が農業高校に取材し様々な人たちに協力して貰って仕入れた農業・畜産に…

あなたを天才にするスマートノート

毎日見開き2ページ書き込むことで論理的思考力を身に付け秀才に、更に人間的な面白さが加わり天才になれるノート術を開示する。岡田斗司夫の定義する天才の三要素とは、発想力・表現力・論理力だ。この三つを体得することがスマートノートを活用して目指す目…

マインドマップ記憶術

典型的な記憶法のエッセンスをまとめたもの。 7 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 記憶のメカニズムが良く理解できる 2010/1/6 By マインドマップムッシュ 形式:単行本(ソフトカバー) マインドマップが如何に記憶と密接な…

マインドマップ超入門

薄くてマインドマップのエッセンスが凝縮されている。マインドマップ全体を俯瞰する入門書に適している。 43 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 マインドマップ全体を俯瞰するのには便利な入門書 2009/1/12 By いせむし ト…

大学受験のための小説講義

センター試験や国公立大学二次試験国語に小説が出題される。これらの問題には高校の国語の授業では教えてくれない五つのルールによって作られており、その独特な偏った読解法を知らないと太刀打ちできない。最近の入試問題を解きながら入試国語の隠されたル…

涼宮ハルヒの観測

『憂鬱』と『消失』しかまだ読み終わっていない涼宮ハルヒシリーズだが、制作に関わった関係者たちの座談会に興味を引かれて『観測』の該当部分を読んだ。零れ話は多くない、当たり障りのない内容だ。谷川流が失業してハローワークに通っている頃に角川スニ…

共喰い

川辺の町で起こる、逃げ場のない血と性の濃密な物語を描く表題作。押井守の映画にも共通する、ストーリー一辺倒ではなく背景にも語らせ、心象風景・無意識・メタファーを表現する手法はひきこもりの嗜好との親和性の強さを思わせる。母・父・少女・川・鷺・…

太陽の季節

大人たちの窮屈な道徳や世間の因習へ反逆し挑発する問題作。胎児を堕ろさせる描写があるにもかかわらず、一方で繊細な感受性が読み取れた。以前新海誠が監督したセカイ系の代表作とも言える自主制作アニメ『ほしのこえ』が石原慎太郎都知事から「この知られ…

戦争のリアル

ミリタリーオタクである押井守だけあって兵器に対する造詣が深い。対談相手を軍事評論家の岡部いさくが務め、専ら聞き手に回って相槌を打ったりしている。戦争を語るとき、抽象的な理念から演繹する方法論と具体的な兵器から帰納する方法論があり、押井らは…

裏アジア紀行

商品の説明 内容(「BOOK」データベースより) 片道切符で旅立ったクーロン黒沢がディープな僻地で出会う筋金入りの奇人変人たち。訳ありの逃亡者、反省していない元殺人犯、変態、ヤク中、詐欺師…。あわよくばひと儲け、と付き合ったが最後、想像を絶する悲…

女はトイレで何をしているのか? 現代ニッポン人の生態学

日常のちょっとした気になる事柄に焦点を当て調査、聞き取りをして疑問を解決。取り上げられる様々なテーマから現代に生きる日本人の生態が曝け出される。表題に対する解答は、「狭い場所での会話は周りに聞かれづらいという密室の効果があって心の距離が縮…

中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力

92 人中、88人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。 5つ星のうち 5.0 中国の学生ライフの「リアル」がよく分かる!, 2011/1/30 By 馬場伸一 (福岡県) - レビューをすべて見る (トップ500レビュアー) レビュー対象商品: オタ中国人の憂鬱 …

オタ中国人の憂鬱 怒れる中国人を脱力させる日本の萌え力

日本人が知っている以上に日本のアニメは世界に広まり多大な影響を与えている。世界各国にオタクが居て仮想現実世界に入れ込む事情は共通のようだ。共産党による強権が事あるごとに発動され未だ情報統制の強いお隣中国のオタクたちはそのようなアクセスの難…

多摩のキャンパス 学食ごはん

多摩地域にキャンパスを置く大学の学食を写真入りで紹介する。やはり安くてボリュームのあるメニューが多く、どれも美味しそう。一橋大学の学食は掲載されていなかった。献立も学食の内装も掲載大学より見劣りするから致し方ない。多くの大学がレストランと…

収監 僕が変えたかった近未来

堀江本の内容は多くが被っている。だが本書はこれまで書かれたフランクな口吻のものより内容が精緻になっている。内容は、収監を目前に控えたホリエモンが数年後の未来を予測するというもの。巻末に収録された東浩紀氏との対談で、知識人が外国に亡命して国…

新書がベスト

1000円以上出す価値のある本はそんなにない、新書以外は買わなくていいと断じているにもかかわらず、『空気を読むな 本を読め』は1500円する上に内容は薄い。本書の方が低価格でコンパクトでも新書レーベルを次々と批評する項は読み応えがある。小飼氏は、こ…

週刊 ダイヤモンド 2011年 11/26号 [雑誌]

外食に中食。いずれも人々の生活に欠かすことのできない食を提供する生活に身近なサービス業であっても、仕事内容や、業界内で起きている変革や新形態について詳しく知らなかった。外食産業は参入障壁が低いため、先行する業者は常に新規参入業者の挑戦を受…