遺書 5人の若者が残した最期の言葉

日本は今、年間3万人以上の自殺者を出し、自殺率世界第5位の自殺大国だ。年間死亡者数が約110万人だから36人に1人は自殺者となる計算である。他にも交通事故や自然災害による死亡など、寿命を全うできずに死亡する要因は多い。家の中にいるのが一番安全だ。かといって外は危ないからと引きこもれば非難され、外に出れば人類発祥から20万年続く万人の万人に対する闘争が待ち構えている。村上春樹でなくとも「やれやれ」だ。生まれてくることがすなわちハイリスクだと痛感する。希望は仮想現実やロボット。日本は人口減少社会に突入していることを逆手に取り、出生数を増やすのではなく人間の数を減らしてロボットの数を増やしたり仮想現実世界を発展させマトリックスシステムを構築すれば暮らしやすくなるはずだと主張したら人は笑うだろうけれど、人類が絶滅していなければ未来世界はそうなっていると本気で夢想する。実現するとしたら100年後くらいだろうか。その時には私は生きていないだろうけれど。

遺書―5人の若者が残した最期の言葉 (幻冬舎文庫)

遺書―5人の若者が残した最期の言葉 (幻冬舎文庫)